【 アースバッグでよく聞かれることに答えます!!《第一の質問》;アースバッグは土だから安いんでしょ? 】
05,2017 11:29
さて、今日から3回に分けて「アースバッグについて、よく聞かれること」を書いていきたいと思います。
多くの方から聞かれる質問は、「アースバッグって土で作るから安く作れますか?」です。
ポイントに分けて説明していきましょう!
●ポイントその1;《躯体後の予算、仕上げのための材料費を考慮する》
アースバッグ工法は土を主材とするため「土=どこにでもある素材=安い」というイメージがありますが、土を硬化させ、強度を持たせる目的で消石灰やセメントも必要になります。
ただアースバッグ工法は”材料費だけ”で言えば、その構造(躯体)自体は決して高いものではありません。
しかし、アースバッグを完成させるには躯体で終わりではなく、仕上げ(特に防水)の材料費も必要です。
床や内装の仕上げ、特に外壁の仕上げは下地として防水処理が必要になってくるため、躯体よりも多くの予算を見ておく必要があります。
●ポイントその2;《人に依頼するのか、セルフビルドするのか》
一般的に建設にあたってかかる費用の半分は人件費と言われています。人手を多く必要とするアースバッグ工法では、それ以上の人件費が必要になってきます。
そのためセルフビルドしたり、仲間を集めて制作したり、ワークショップを取り入れることで安くすることは可能ですが、誰かに制作を依頼する際はそれに伴う人件費も考慮しましょう!
●ポイントその3;《用途は?設備はどこまで必要か?》
例えば、用途が小屋など多少の湿気を気にしないのであれば(アースバッグは雨漏りというよりは、防水が甘いと躯体に雨が侵入しうち壁に浸みてきます)防水への労力と費用は減らしても良いかもしれませんが、
住居や店舗など人が寝泊りをしたり、人に魅せる空間であれば、しっかりとした漏水対策が必要です。
またその用途により設備がどこまでいるのかによっても予算が大きく変動します。
つまり、ここで話したことは他の建築でも同じです。
例えばログハウスも自分で木を伐採、加工、組立をすれば安く制作可能です。
アースバッグも同じく、手間をかけるか、お金をかけるかなのです。
アースバッグは躯体自体が水に濡れても腐らない点や、土だけでも制作可能な点から
安く制作することも可能ですが、「安さ=クオリティ」になってきます。
洞窟のようなワイルドなアースバッグ(ほぼ躯体状態)なら安く制作することはできても
可愛くファンタジーに仕上げたいのなら、一般的に住居を建てるのと同じような予算が必要です。
(木造とRC造の中間くらいと思っていただければ良いのかと思います)
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日本アースバッグ協会〜JEBA〜
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